MESSAGE採用メッセージ

 

文化の創造、その傍で。



天井に朱きいろいで
戸の隙を洩れ入る光、
鄙びたる軍楽の憶い
手にてなすなにごともなし。

新橋を渡る時、
発車を知らせる二番目の鈴ベルが、
霧とまではいえない九月の朝の、
煙けむった空気に包まれて聞こえて来た。

「おい地獄さ行ぐんだで!」
 二人はデッキの手すりに寄りかかって、
蝸牛が背のびをしたように延びて、
海を抱え込んでいる函館の街を見ていた。


言わずと知れた名作達。
中原中也先生の「朝の歌」も、
有島武郎先生の「或る女」も、
小林多喜二先生の「蟹工船」も、
文房堂製原稿用紙に書かれたもの。

明治、大正、昭和…
無慈悲にも時代というものは移ろぐ。

万物が流転する中、
我が国の歴史に名を遺した作品。
それは激動に抗う一種の不変と言えよう。

そんな名画・名作・名文に
いつも傍に寄り添っていたのが我々「文房堂」。

明治20年の創業以来
輸入文具や画材を販売していた後
程なくオリジナルの文具を製造販売していた我々。
品質にこだわり抜いた文房堂の原稿用紙は
多くの人々に愛された。

いつの時代も歴史の傍に。

新しい作品が生まれる場所、
新しい歴史を応援する場所。

そんな場所にあって、
我々と共に新しい文化の創造を
眺めてみようではないか。

あなたからのご応募を
心よりお待ちしております。